前回書いたこちらの記事▼ に対し
読者様よりいただいたメールで、
“預託訓練が終われば養育費はやすくなりますか?”というご質問が目立ったので
加筆させて頂きます。
預託訓練は、“預ける期間(4ヶ月〜半年)の訓練が終わった=訓練終わり”というものではない。
こちらの記事にメール下さった▼
あるドベちゃんのオーナー様を例に挙げさせて頂きます。
同じように悩まれているオーナーの参考となるならと、
記事への掲載を承諾下さったオーナー様、快諾ありがとうございました。
“子犬を訓練所へ半年近く預けたが、戻ってきてから数ヶ月で、
噛んだり、飛び掛かりが出始めた”というようなご相談でした。
そのオーナー様のしつけ方は、
噛んだり跳びかかったりした場合、
イケナイとコマンドを言って、
罰としてハウスに20分程度入れるようにしているとのことで、
再度、訓練所に預け直すなり、通ったりしたほうがいいのかもしれないが、
予算を考えてまず問い合わせてみた、というようなご相談でした。
罰としてハウスに入れるというのも、しつけにはなっていないのですが、
それについては一旦置いといて…
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“訓練所に4ヶ月〜半年間預けたら訓練終わり”
と思ってしまう方は少なくありません。
訓練所から戻った愛犬は非の打ち所のない完璧な犬になっていると…。
しかし実際は違います。
預託訓練終了後も、そのオーナー自身がリーダーとして、愛犬と信頼関係、主従関係を構築出来ない場合には、半年毎に2週間〜1ヶ月間、訓練所へ預け直すか、週1,2回程度の通い訓練がさらに必要となる。ということを理解しておいて下さい。
つまり、預託訓練が終わったら訓練終わりではなく、
訓練はオーナーと愛犬が信頼関係、主従関係を構築できるまで続く、と思っていても問題ありません。
ワンちゃんは賢いです。
その中でもドーベルマンはずば抜けて利口です。
オーナーと訓練士への態度を変えることも容易です。
訓練士が側に居る時や、
預託訓練終了直後のワンちゃんはどの子もいい子になっています。
でもそれは、訓練士の影響下においてのことだと理解してください。
訓練所から戻ってきて、訓練士の影響が薄れはじめるとき、
そのままオーナーがリーダーになれずにいると、愛犬にこれまでの訓練に対する反発心(噛む、唸る、引っ張る=リーダーウォークが出来ないなどの問題行動)が出始めます。
ワンちゃんだって感情があります。
しっかりと喜怒哀楽を持っています。
もっともオーナーからの愛情が欲しい時期(生後3ヶ月〜8ヶ月)に訓練に出すわけですから、この反発心は出ても不思議ではありません。
預託訓練に出され、寂しい思いをするのはオーナーだけではありません。
同じように子犬も感じています。
厳しい訓練であればあるほど、預託期間が長引けば長引くほど、
オーナーがリーダーになりきれなかった時、
その反動が出やすくなってしまうということはある意味、当たり前かもしれません。
預託訓練に出すなら尚の事、リーダーとしてのあり方も学ぶ必要がある。
預託訓練に出したにも関わらずこういった状況になると、訓練士や訓練所を責めたり、
自分の愛犬に落胆するオーナーもなかにはいらっしゃいますが、
それは間違っています。
オーナーであるあなたが考えを改める必要があります。
そのため再度訓練を検討するときには
訓練士に任せっきりの預託訓練を検討するよりも、
オーナー参加型の訓練を行うことが大切です。
これからドーベルマンの飼育を検討されている方にお伝えしたいこと
確かに、養育費の面だけをみれば、預託訓練費がなくなれば
毎月の出費は抑えられます。
しかし、場合によっては預け直しや、
オーナーとしての勉強不足を補うため通いでの訓練も必要になります。
どんなに優秀な訓練士でも、
あなたと愛犬の信頼関係や主従関係を構築することはできません。
安易に預託訓練が終了したから訓練おわり、と
考えてしまわないようにしてください。
今回いただいた、“預託訓練が終われば養育費は安くなりますか?”と言う、
ご質問の多さの裏には、
“預託訓練に出せば、信頼関係まで立派に構築できる”と、
誤解されている方は、実は多いのかもしれないと思い
改めて記事にさせて頂きました。
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