「一体、どんなタイプの首輪を選べば良いのだろうか。」大型犬の子犬を迎えて、そう悩む飼い主は多いだろう。現在、犬の首輪にはさまざまな種類があり、その一つ一つにはそれぞれに特化した機能が備わっている。しつけに関する知識だけでなく、首輪に関する知識を備えておくことは、大型犬を迎える上でとても重要なことである。
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目次
1:フルチョークチェーン
毛切れを予防するアレルギーフリー・チョークチェーン 【ファーセイバー・クロガン・チョークチェーン】
[フルチョークチェーンの特徴]
【(首を)締める=チョーク】【鎖=チェーン】とは、その名の通り全体が鎖でできており、犬が引っ張ると首元が締まるタイプの首輪である。大型犬の飼い主の多くが1本は持っているという王道のトレーニングカラーである。耐久性が高く手入れも簡単。その使い勝手の良さからトレーニングだけでなく普段使い用としても利用されているが、長期使用による首元の毛切れや被毛の変色が難点と言われている。これらの対策には、犬の皮膚や被毛にやさしいローズゴールド・クロガン・チョークチェーンを選ぶという選択肢もある。
[犬のしつけ・訓練において]
あらゆるしつけに対応するトレーニング用の首輪だが、簡単そうに見えて扱いにコツと知識を要とする首輪である。
- チョークチェーンを正しく組み立てる
- チェーンは正しい向きで装着
- チェーンを引く時は必ずチェーンが緩んでいること
- チェーンを引くのは一瞬のタイミングで
- チェーンを締めたら即座に緩めること
- 力加減は犬の引く力と体の大きさによって加減する
飼い主の考え方:【飼い主がチェーンを締める=犬の首元が締まる=犬は引っ張らなくなる】という考え方では、歩行矯正は中々はかどらない。眼前に興奮する対象があれば、ワンちゃんは月齢が若ければ若いほど単純に突進するものである。
正しくはワンちゃんが突進する直前に【飼い主がチェーンを締める=犬に合図を送る=ヒール(ツケ)ポジションに戻らせる】という使い方が理想的である。
正しい向きとは:犬を正面から見て、チェーンの輪っかを"P"字型につくり装着することである。
【チョークチェーンでのトレーニング時】
スタイリッシュで使いやすいスナップフック付きチョークチェーン
飼い主の指示を的確に、かつタイムラグ無く犬に伝えるためには、チョークチェーンを犬の耳直下に配置させるのが理想的ではあるが、飼い主が訓練に慣れないうちはこれが非常に難しい。正しいチェーン位置(耳直下)に配置可能なスナップホック付きチョークチェーンを選択するのも良いだろう。
[チョークチェーンの選び方/測り方]
チョークチェーンはチェーンの全長が必ず記載されている。頭を経由して脱着を行なうため、首周りプラス10cm程度、または頭周りプラス5cm程度の長さを選択しよう。このタイプの首輪は頭を経由し脱着させるため、サイズが頭周りより小さくならないように気を付けよう。
2:ハーフチョークチェーン
[ハーフチョークチェーンの特徴]
半分が鎖で、半分が革もしくは布製の首輪である。フルチョークチェーンに比べ、直接皮膚に当たる鎖の面積が減るため、摩擦による毛切れは少ないとされる。
[犬のしつけ・訓練において]
こちらも犬が引っ張れば首元がしまるタイプの首輪であるため、上記のフルチョークチェーン同様、引っ張り癖のある仔には効果があると言える。しかし、【ハーフチョーク】と【フルチョーク】、どちらがより【訓練向けか】と問われれば、フルチョークチェーンに軍配があがるだろう。
【ハーフチョークチェーンでのトレーニング時】
- チェーンを引く時は必ずチェーンが緩んでいること
- チェーンを引くのは一瞬のタイミングで
- チェーンを締めたら即座に緩めること
- 力加減は犬の引く力と体の大きさによって加減する
飼い主の考え方:【飼い主がチェーンを締める=犬の首元が締まる=犬は引っ張らなくなる】という考え方では、歩行矯正は中々はかどらない。正しくは、ワンちゃんが突進する直前に【飼い主がチェーンを締める=犬に合図を送る=ヒール(ツケ)ポジションに戻らせる】という使い方が理想的である。
[ハーフチョークチェーンの選び方/測り方]
引っ張りグセのある犬のしつけ・トレーニングを目的とするなら、革や布部分の長さを、正確に測った首周りのサイズからマイナス1~2cmものを選ぼう。トレーニングを目的としないのなら、革や布部分=首周りのサイズのものを選ぼう。このタイプの首輪は頭を経由し脱着させるため、サイズが頭周りより小さくならないように気を付けよう。
3:ベルトタイプ
大型犬のためのハイクオリティ訓練用品店【COLINATE(コーリネイト)】
[ベルト首輪の特徴]
人が使うベルトと同じ構造の首輪である。穴に金属製のストッパーを挿して使うタイプで、ほとんどが革素材で作られており、布製やナイロン製に比べ耐久性が高いのが特徴である。革製の首輪は使い込むほど手に馴染み、愛犬の首元へのフィット感も増してゆく。1つは持っておきたい首輪と言えるだろう。
[犬のしつけ・訓練において]
ノーマルタイプのベルトの首輪は【しつけ・訓練向け】とは言い難く、犬のしつけやオフリーシュトレーニングを目的とするならば、ハンドル付きの首輪をおすすめする。
[ベルトタイプの選び方/測り方]
首周りのサイズをピッタリと測り、合計の穴の数の真ん中に位置する部分が犬の首周りと一致するのが理想的だが、革素材であるため、成長に合わせ自分で穴をあければ適切なサイズで使うことができる。成長の著しい子犬などにもおすすめできるタイプの首輪である。
4:マーティンゲール
[マーティンゲールの特徴]
全体が布やナイロンでできているタイプの首輪のことである。全ての犬種で利用が可能だが、元々は頭周りよりも首周りの方が太いサイトハウンド系の犬種のために製造された経緯をもつ。カラフルでお洒落な首輪も多いため、特にグレイハウンド、ウィペット、イタリアン・グレイハウンド、ボルゾイ、サルーキなどの飼い主達にとても人気がある。
[犬のしつけ・訓練において]
鎖や革製に比べると少々耐久性は劣るが、犬の器官への負担が少ないため、北欧ではチョークチェーンやバックルタイプの首輪の代わりに推奨される傾向が出始めている
[マーティンゲールの選び方/測り方]
主流はハーフチョークチェーンと同様で、引っ張れば首元が締まる構造である。適切なサイズの首輪を選択するには、(A)耳のすぐ後ろの一番太いところを測定する。この部分が首元がキュッと締まった状態の数値になるため、その数値より何センチかプラスしたサイズを選ぼう
※基本的な選び方は上記のハーフチョークチェーンと同様である。
プレミアカラー ハーフチョーク Lサイズ 幅2.5cm 中型犬~大型犬用 レッド
5:ジェントルリーダー
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[ジェントルリーダーの特徴]
首元と口元に装着するタイプの首輪である。引っ張り癖の矯正に高い効果を発揮するが、装着自体を嫌がる犬が多いと言われている。
[犬のしつけ・訓練において]
嫌がる犬が多いためいきなりの装着は避け、おやつを使って徐々に慣らす期間を設けよう。
[トレーニング動画]1分よりスタート
6:バックルタイプ
[バックルタイプの特徴]
留める部分がプラスチックになっており、留めたり外したりするとカチッと音がなるタイプの首輪である。リーズナブルな価格(500円〜1000円)のものが多いため、子犬の飼い主に高い人気がある。
[犬のしつけ・訓練において]
ノーマルなバックルの場合、その強度が問題である。一般的に壊れやすいと言われる傾向があり、使っていくうちに摩耗しハマりが甘くなったり、使い方によってナイロン部分の調節が効かなくなることもある。大型犬の【しつけ・訓練向け】としてこのタイプの首輪を選択するなら、バックルの最大耐荷重は確認したいところだ。
[バックルタイプの選び方/測り方]
首周りをピッタリと測り、そこからプラス大人の指が1〜2本程度入るくらいのサイズを選択しよう。
7:スパイク(ピンチ)カラー
母犬の牙を模したスパイクカラー【ネックテック・クロガンピンク・スパイクカラー】
[スパイク(ピンチ)カラーの特徴]
首輪の内側に突起がついているタイプの首輪である。(ピンチカラー、プロングカラーとも呼ばれる。)
[犬のしつけ・訓練において]
スパイクカラーは、正しい知識と経験のもとで使用された場合に限り、大型犬の飼い主なら一度は経験する悩み【大型犬の引っ張り癖】を最短で矯正する。しかし、使用には熟練した訓練士の知識・経験・技術が必須となるのは言うまでもないだろう。
[スパイクカラー選び方/測り方]
スパイクカラーを選択する上で最も重要視すべきは、【突起の形状】である。現在はスパイクカラーの改良がすすみ、従来のスパイクカラーよりも自然的で穏やかな刺激を与えることを可能とする母犬の牙を模したスパイクカラーがドイツメーカーにて製造されている。1コマあたりの突起間が狭く浅いため、犬に必要以上の刺激を与えず、加えて皮膚・被毛にも優しい素材で作られている。colinate.co
8:ハーネス (胴輪)
大型犬のためのハイクオリティ訓練用品店【COLINATE(コーリネイト)】
[ハーネスの特徴]
犬の胴に装着するタイプの首輪(胴輪)である。主にウエイトプルやトラッキングなどの作業用として用いられる。
[犬のしつけ・トレーニングにおいて]
「歩行矯正用」「トレーニング・訓練用」とうたわれていない限り、一般的なハーネス単体でのしつけは非常に困難である。そのため、家庭犬としてのしつけが一通り入っている落ち着いた成犬向けとなる。ハーネスは犬の体にかかる負担も分散させるため、高齢犬にもおすすめである。
[ハーネスの選び方/測り方]
通常3部位(首周り・胸幅・胸囲)を計測するが、胴(胸)囲の一番深い部分を基準に選ぼう。
9:イージーウォークハーネス(歩行矯正用ハーネス)
[イージーウォークハーネスの特徴]
こちらは既述したジェントルリーダーと同メーカーの商品である。犬が前に引っ張る力を前胸のストラップで優しくしめつけ方向転換させる構造の歩行矯正用ハーネスである。
[犬のしつけ・トレーニングにおいて]
最大限に効果を発揮させるには、ぴったりとしたサイズを選択することが重要だ。また、こちらはジェントルリーダーに比べ嫌がる犬は少なく慣れさせる期間も必ずしも必要ではない。生後2ヶ月の子犬からでも使えるハーネスである。
[イージーウォークハーネスの選び方/測り方]
胴周り(胸周り)の一番の深い部分をピッタリと測り、その数値を基準に選択しよう
様々な首輪を組み合わせて
大型犬の飼い主が愛犬に首輪を購入するタイミングはおよそ3度訪れるという。1回目は子犬用の小さな首輪、2回目は力も自我も著しくパワーアップする若犬用の訓練用首輪、そして3回目は落ち着いた成犬および高齢犬用の首輪(胴輪)である。様々な首輪を状況に応じて使い分け、目的や用途、愛犬の月齢を考慮し、適切な首輪を選択しよう。
Doberman Owner:琉弘杏 様、この度はShingenくんの写真のご提供、誠にありがとうございました。スタッフ一同心より感謝申し上げます。