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良い子だったはずの愛犬が突然飼い主を無視!外では行儀よく振舞っていたのに、ワンワン!と吠え出したり、呼んでも一向に来てくれない…。子犬の時期にしつけをしっかりしていたのに、どうして??
ワンちゃんの反抗期(思春期)
「突然言うことを聞かなくなった…』
それはつまり、ワンちゃんの【反抗期】の到来です。
そんな時期に、焦りは禁物。
飼い主の「どしっと」さが一層必要な時期が来ました。
これまでのしつけ方が悪かったのかな、と自己嫌悪におちいってしまったり、怒鳴ったり、散歩中にリードでショック与えまくったり、あれ?どうして?今までは良い子だったのに!と、焦ってしまわないために、早速、予備知識を身につけておきましょう。
大型犬は反抗期を2回迎える
小型犬の反抗期は生後4〜5ヶ月で始まるのに対し、大型犬の反抗期は、生後7ヶ月から12ヶ月の間で1回目の反抗期を迎え、2歳前後で2度目の反抗期を迎えます。
1回目の反抗期の主な行動の変化
この時期を迎えたオスは脚をあげてマーキングしたり、メスであれば最初の発情期を迎えます。まさに人間の中高生と同じ時期で、飼い主への依存心が減り、かわりに独立心が芽生え始めます。
コマンドが聞こえないフリをしたり、飼い主に集中しなかったり、自分勝手な振る舞いを見せはじめ、「まだ遊びたい!」「ハウスに入りたくない!」など、『自分は◯◯したい!』を訴え出します。
また、非常に感受性豊かな時期なので、今まで平気だった物や事柄に、恐怖を感じて、吠え出したり、怯えたり…、見知らぬ人や犬に対して、攻撃的な行動をとり始めたり、好きな相手と嫌いな相手を区別するようになります。
異性が気になり始め、同時に同性を過度に敵視する子もあらわれはじめます 。(“異性に優しく、同性を敵視…”、まさにティーンエイジャー…^^;笑)
2回目の反抗期
1回目の自分勝手な行動を見せる反抗期とは若干異なり、成犬として精神的に成熟を迎える頃です。人間で例えるなら20代後半〜30代前半くらいでしょうか。
※ワンちゃんによっては1回目の反抗期よりも2回目の反抗期に、より自我が出始める子もいます。
愛犬が反抗期に入ったら?
感受性豊かな反抗期(特に1回目の反抗期)に経験したことは、良いことも悪いことも学習し、そのまま身につけてしまいます。特に以下の4つは気をつけるよう心がけましょう。
1:運動不足に注意
反抗期のワンちゃんはオスもメスのとても活動的になります。この時期の慢性的なフラストレーションはワンちゃんの性格形成にダイレクトに影響を及ぼす可能性がありますので、運動不足にならないように気をつけてあげましょう。
室内では、集中力と落ち着きを養う遊び、【嗅覚を使った遊び】なども取り入れてあげると良いでしょう。【嗅覚を使った遊び】についてはこちらを参照▶子犬のアイコンタクトトレーニング【“どんな時も、名前を呼べば、すぐに私(飼い主)に注目してくれる”という関係】
2:反抗期中にドッグランなどで他の犬とふれあう場合の注意
若いオスの中には、齢の低いオス犬に無駄に挑む子がいます。そのような犬は、幼いオスを見ると唸ったり吠えたりして喧嘩をしかけたり、または何度もマウンティングをしてきます。
体験が学習に直結するこの時期は、このような【学んでほしくない体験】から愛犬を遠ざける工夫をしましょう。
マウンティングだったら、飼い主が引き離せばOKじゃないの?と思いがちですが、残念ながらNGです。どちらの飼い主がどちらの犬を引き離すのでしょうか?自分の犬を引き離そうとしても相手は執拗においかけてきます。相手の犬を他人であるあなたが引き離そうとしたところで、収まることはまずありません。何度も何度もスキを見てマウンティングし続けてきます。ワンちゃんによっては、あなたに対して「邪魔するな!」と牙を見せる子もいます。
そして、あなたのワンちゃんは恐怖から、大人のオス犬に対し怯えることを学ぶか、攻撃心を培うか、自分が大人になった時に、幼いオス犬に同じことを繰り返すか、どれかを学んでしまい正すのは容易ではありません。
そして、マウンティングを正せていない飼い主の多くが、自分の愛犬が他の犬にマウンティングしている姿をみても、引き離そうと行動に移すまで、びっくりするほど腰が重い傾向があります。
マウンティング【される側の飼い主】より先に駆け寄って、自分の愛犬に「NO!」と言える【する側の飼い主】は、とても少ないと思って、先手を取った方が愛犬のためです。
3:はじめてのヒートに注意
メスの場合、はじめてのヒートを迎えます。ヒート時、お漏らしをすることがありますが、不安定な精神面からくるお漏らしですので、決して叱らないようにしてください。また、おむつによるストレス、散歩の時間帯をずらしたり、お友達のワンちゃんに会えないなどのストレスから、自傷行為や食欲不振におちいる子もいます。いつもと違う玩具や、おやつを与え、ストレスを緩和を工夫し、散歩だけでなく、自宅でもその子が楽しめる遊びの相手になってあげましょう。
4:はじめてのガン飛ばしに注意
以前書いた記事【散歩中、あなたは愛犬のどこを見ていますか?【犬の散歩中のしつけ(他の犬に吠える場合)】でも書いた、“他の犬にガン飛ばし”をし始めるのもこの頃からです。他の犬とすれ違う際、座らせたり、ふせをさせていたりしても、他の犬を睨み始めている場合、すぐに視界を遮り【間に割って入る=カットオフ】を行ない、“睨むことはいけないこと”だと早めに学習させましょう。
反抗期は絆を深めるチャンス
この時期に入ったワンちゃんは、集中力が散漫になり、体力的にも自信を持ち始め、子犬の頃のような素直さも薄れ、自己主張をはじめるようになります。
この時期に大切なことは、良いことと悪いことのルールをもう一度あらためて教え直そう、というような広い気持ちで愛犬と向き合うことです。
「できていたのになんで?」などと怒ったり焦ったり無理やりさせたり、はたまた、しつけを投げ出したりは決してないように。。。
この時期を乗り越えた飼い主と愛犬の絆は、より強固なものに生まれ変わっています。反抗期は絆を深めるチャンスととらえて、愛犬との日々を過ごしましょう。
参考までに「ハウスを拒否る場合」
わたしの愛犬も1回目の反抗期の時期に、コマンド一つで入っていたハウスに「ハウスは嫌よ〜♪」と堂々と無視したことがありました。その後ろ姿は、ひょうひょうとした軽いステップでハウスとは違う方向へ軽やかに歩いていました。笑
そこでもう一度、ハウストレーニングの最初のステップ(おやつを使ってトレーニング)を大型犬用知育玩具を用いて何日間か行ない、「嫌よ〜♪は、ダメよ〜♪」と、教え直しました。今ではコマンドを言わずとも、自ら空気を読んで的確なタイミングでハウスに入ってくれています。^^)v
・この時、焦りから無理やり押し込みたくなる気持ちが芽生えますが、ぐっとこらえて、最初のステップに戻りましょう。
・「おやつになんかにもう惑わされないよ!」という子も中にはいます。このときばかりは大好きなおやつを用意しましょう。おやつがないと言うことを聞かなくなるのでは?と不安を抱きますが、これまでのトレーニングと同様に、徐々におやつを減らしていきますので大丈夫です。
・知育玩具コング (Kong) コング は、なんとかしておやつを取り出すための玩具です。単品では威力を発揮しませんので、必ずおやつとセットで用いましょう。
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