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【発育の良いドーベルマンの子犬を選ぶための10の基礎知識】ブリーダー見学時にチェックすべき事とは??

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ドーベルマンの子犬を迎えたいと思ったら、やはり気になるのは、見学時、子犬のどこをチェックすればよいかという点に尽きると思います。しかし、ドーベルマンに関する情報は少ないうえ、実際に飼っている人も見たことがないという方も多く、当サイトには「がっしりとした体型に育つ子犬(オス)の見分け方を知りたい」や、見学に行ったは良いが、

“希望するオスがおらず、メスしかいなかったがどんな違いがあるのか”

“子犬の目頭にある膜(瞬膜)が気になった。”

“目が白く濁っていた“

“後ろ脚の形が気になった”

“ちょっと小さいような気がした”

などの質問が絶えず寄せられています。

以前書いたドーベルマンの健康的な子犬の選び方。優良なブリーダーとは??では、遺伝に関する健康的な子犬の選び方について取り上げました。

今回は、頂いたご質問の多かった項目と、ドーベルマンの子犬に必要なチェック項目を可能な限り具体的にまとめました。

 

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目次

 

ドーベルマンのオスとメス、どちらを選ぶか 

ドーベルマンのオスとメスどちらを選ぶか、という点ですが、結論からいうと、身体の大きさの関係でメスの方が飼いやすい傾向があります。運動量や食事量にしても、オスよりは多少は少なくてすみます。

オスの場合、煩わしいヒート(生理)もなく、体格もメスよりは大きくなるため、見栄えがよく、とても立派になります。それゆえ、はじめての人はメスよりもオスを求める傾向があります。

しかし、オスの身体は仕上げるのが非常に難しく、十分な運動量を与えなければ、筋肉の少ない細身のオスになってしまいます。そこがメスに比べてはるかに大変になります。

 

性格の違いを取り上げるなら、オスはメスよりも力が強い分、自意識が強く、主張を押し通そうとする傾向があります。これに対しメスは感情的で若干神経質な面を持っていますが、比較的穏やかです。

 

好みの問題もありますが、総合的にみて、どちらが無難かと問われれば、どうしてもメスの方が無難と言わざるを得ないでしょう。 

 

 

日本で迎えることができる子犬の毛色は3色

当サイトではこれまでに計6色のドーベルマンを取り上げました。

ブラック、チョコ、ブルー、イザベラ、ホワイト、メラニスティック。

しかし、日本で迎えることができるのは3色、ブラック、チョコ、ブルーのドーベルマンです。ブルーは健康面の管理に注意が必要になるため数が圧倒的に少なく、子犬の見学時には、ブラックやチョコのドーベルマンに出会うことになると思います。

その際、気を付けてチェックすることといえば、短毛の子犬を選ぶことです。ドーベルマンは短毛ですが、少し毛が長めの仔がなかにはいます。毛と毛が密集して生え、弾力とはりのあるしっかりとした短毛であることを確認しましょう。長い毛の仔かどうかの基準は、耳の毛をチェックして判断してください。長めの毛は耳元に出る傾向があります。

 

頬や胸、脚の茶褐色部分ははっきり出ているか

頬や胸、脚部分に茶褐色の部分がはっきりでているかどうかをチェックします。まれに、胸の真中部分に白い毛が交じる仔がいますが、できれば白い毛が混じらずにはっきり茶褐色が出ている仔を選びましょう。

 

生後2ヶ月のドーベルマンの子犬の理想体重は7kg前後

太り気味、あるいは痩せ気味かどうかの1つの目安として下さい。太り気味でなくとも、首が太く短い仔よりは、長く高く顔を上げている仔の方が望ましいです。

  

凛とした目つきと輝き

目を見た時、白眼にかかる瞬膜の面積が広く、ぱっと見た感じその膜が目立っていたり、赤みが目立つ仔よりは、目立たない仔が望ましいです。

瞳孔も白濁せず黒々としていなければなりません。室内でよくわからなければ、太陽の下に出す許可をもらい確認しましょう。

※瞬膜とは、人間の目で例えると目頭にある“蒙古ヒダ”のような膜のこと。

 

耳が大きくて、口元に厚みがある

オスの場合、耳が大きく、口元に厚みがある仔は、体格の良い仔に成長する傾向があります。しかし耳の付け根は低すぎてはなりません。付け根は高いのが望ましいです。

ドーベルマンの凛とした目元は、両親のとりわけ母犬の目の位置の影響が大きく、母犬がツリ目だったりきつい印象の目元をしていると、およそ6割近くの影響をうけると言われています。

オス、メスともに出目は避けたほうが無難です。

ドーベルマンらしい大柄な体型を望むなら、親犬もサイズが大きい方が望ましく、とくに母犬が骨が細く小柄の場合、やはり子犬も小型になりやすい傾向があります。母犬も父犬も共に体格が良いのが理想的です。

 

胸が深く、短い胴、尾の付け根が低すぎない

子犬の月齢では判断しにくい部分はありますが、やはりドーベルマンとして、子犬のうちから胸が深く、胴は短く、尾の付け根は高い方が望ましいです。 

尾の付け根が低い仔は将来斜尻になりやすいと言われています。

  

歩様がしっかりしていて元気よく遊んでいる

とくに腰の動揺と後ろ足を入念にチェックしましょう。歩く時、腰に動揺がないか、尾はしっかり上に向いているか、首を長くし高く顔を上げているか、しっかりとした歩様を見せているか、活発で元気よく遊んでいるか、この点は非常に重要です。

子犬の月齢で、人に向かって吠える、もしくは人見知り、逃げる、無関心、尾や頭部が下がっている、などはあまり良い性格とはいえません。訓練も入れにくい可能性があります。

子犬の性格は母親の性格を濃く受け継ぐため、母犬の性格もチェックしましょう。

 

ドーベルマンは欠歯と片睾丸の仔が結構いる。 

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親犬に欠歯があるかどうかのチェックと、オスであれば子犬の睾丸が二個あるかどうかのチェックも行いましょう。健全な歯の本数は乳歯28本。乳歯が28本生えそろっていれば永久歯42本しっかりとそろう確率は高いです。

睾丸は、一度見学したときは二個あったとしても途中で降りてこないこともあります。成長が落ち着くまでは何度も確認したほうが良いでしょう。

片睾丸は比較的淘汰し易い傾向がありますが、欠歯はプロのブリーダー出身の仔であっても、非常に多いです。

 

ドーベルマンは9匹の仔を産むが…

ドーベルマンは1回の出産で平均9匹の子犬を産む多産です。しかし、ドーベルマンらしいがっしりとした発育の良好な子犬を迎えたいならば、9匹以上の多産の仔の場合は、管理が行き届いている信頼の置けるブリーダー以外からは迎えないほうが良いです。理由は小ぶりなドーベルマンになる可能性が高いからです。

欲を言うなら、6匹未満の仔であるほうが、理想的といったところです。

 

 

【ドーベルマンを迎える心得】

 

順にみてきた以上の10項目がブリーダー見学時にチェックしたい基本的な内容になります。ここまで読んで下さった読者様の中には

 

「さっそくドーベルマンの子犬を迎えよう!」

「さっそくブリーダーに見学の予約を入れよう!」

「あの仔に決めよう!」

 

と気持ちが高まる方も多いかと思います。

 

しかし、まずはその前に、

今一度思い返さなければならない重要なことがあります。

 

それは、

【なぜドーベルマンを選ぶのか】

 

その容姿に惚れ選択するのもたしかに1つの理由ではあります。しかし、ドーベルマンがワーキングドッグであることを忘れてはなりません。

つまり、護衛に長けた犬種であることを重々に理解していなければなりません。ドーベルマンは観賞用でも愛玩用でもなく、最初に作り出された頃から断耳断尾がほどこされていた、実用性だけを追い求め作出された犬種です。それゆえ、ケタ外れの護衛能力と飼い主とその家族への無償の忠誠心は、どんな犬種をも凌ぐと言っても過言ではありません。

ドーベルマンは決して飼い主とその家族に歯向かうことはありません。飼い主から一切離れようとしない犬種です。しかしそれらは飼い主とその家族のみにしか向けられません。

ドーベルマンが他人に愛嬌を振りまくなんてことは決してありません。好き嫌いをはっきり示し、すすんで友好的な態度をみせることもありません。

 

他人に対し「決して心に立ち入らせない犬種」であると心得て下さい。

 

大型犬の訓練やしつけの重要性、大型犬の運動量の確保、大型犬が病気になった時のこと、老犬になった時のこと、これらの不安要素を一掃し、何があっても、どんな状況になっても、“最後まで一緒にいる”と揺らぎない覚悟が決まるまでは、ドーベルマンについてまだ学ぶ期間だと認めて下さい。決して勢いで飼わないように。それがお互いのためになります。

しつけや訓練がうまくいかないからと手放してしまったとして、身体も大きく、しつけも入っていない、他人へは愛嬌も見せない、加えて心も許さない、そんなドーベルマンを、十分な愛情で満たすことできる第二の飼い主とその仔が巡り会える確率は、“幻をつかむほどの奇跡”だと心得て下さい。

 

ドーベルマンを迎える時点で、決して飼い主を変えてはならない犬種を迎えるのだと、重々自覚することが、ドーベルマンの子犬を迎えるためには欠かせない最初の一歩です。

 

 

 

<参考文献>

How to Raise and Train Your Doberman Pincher Puppy or Dog to Be Good

Der Dobermann: Praktische Ratschlaege fuer Haltung, Pflege und Erziehung

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