かつて【ライオン・ドッグ】と呼ばれていた犬種がいることを知っているだろうか。
“ライオン”という呼び名から、見た目がライオンに似ている犬種だろうか。それともライオンのように獰猛で荒々しい犬だろうか。はたまた豪快に肉を食らうまさに獣のような犬だろうか。
目次
【ローデシアン・リッジバック】という犬種
ライオン・ドッグと呼ばれた犬種の現在の名前は【ローデシアン・リッジバック】という。
【ローデシアン】とはアフリカの地名
【リッジバック】とは背中の一本の逆毛を意味する。
背中の逆毛は、彼ら特徴的な部位でもある。
黄金のコートは彼らの故郷アフリカの大地を、一本の逆毛は現地に住まう部族の紋様を彷彿とさせる。
平均体高は、オス70cm メス65cm
平均体重は、オス40kg メス35kg
国際畜犬連盟第6グループ:【ハウンド】に属する大型犬である。
ライオン・ドッグと名付けられた
出典 http://www.sahistory.org.za
17世紀、ヨーロッパ人がアフリカの地に植民にやってきたときに持ち込んだ犬数頭と、現地の狩猟民族が飼っていた背にうねのように隆起した逆毛をもつ猟犬とを掛けあわせたのがこの犬種の始まりである。
この犬種に与えられた役目は、対猛獣の狩猟。
現地で訓練され、カバやゾウを狩るときに連れ出されるようになったこの犬種は、後にライオン狩りにも参加するようになった。
主をも感嘆させた【勇気とスタミナ】
資料:A Hunter's Wanderings in Africa (Illustrated)
ライオン狩りに参加させて、この犬種の本来の力が爆発した。
彼らに備わっていた能力は、【力】ではなく、他に類を見ない【勇気とスタミナ】だった。決して怯まず、相手が息を切らし、走れなくなるまで徹底的に追いつめ、力強い吠声でハンターに居場所を知らせる。
アフリカの原始的な勇気と魅力を持つこの犬種のことを誰もが讃え、【ライオン・ドッグ】と呼んだ。
ローデシアン・リッジバックがそばにいる最強に幸せな人生
猟犬の血が濃く、飼育が非常に難しいとされるローデシアン・リッジバック。しかしどんな犬種でも、しつけ次第で非常に穏やかな性格となる。動画は相棒の女の子との日々を満喫しているローデシアン・リッジバックの様子である。
ライオンドッグと呼ばれ誰からも讃えられたローデシアン・リッジバック。しかし、その栄光は人間の娯楽へと変化した。【捕獲したオスのライオンとローデシアン・リッジバックを1対1で戦わせる】催しが開かれるようになってしまったのだ。生き残った雄犬には種犬としての栄誉を与えるという名目で、多くのローデシアン・リッジバックが戦わせられ、そして、命を落とした。
そのような経緯があり、正式に犬種が固定される1900年代には、野蛮な響きを放つ【ライオン・ドッグ】という名前ではなく、全く新しい名前【ローデシアン・リッジバック】という新しい名前で犬種が定められることとなった。
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